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ポエムなんて殆どメンヘラの電波だろ。

1 :名前はいらない:2007/02/05(月) 22:25:39 ID:IsZFyD1f
215 ◆Rabey/ntfk 2007/02/05(月) 19:11:50 ID:ffs8zOg/
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     ノヘノ::::!::_;;::'-(:::::/\  \`7二´ヘ-、ノ:::ノヽ::ハヽ(
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2 :名前はいらない:2007/02/05(月) 22:28:09 ID:mEs/EvcH
誰も相手にしてないねぇ(^ .^)y-~~~

そろそろ諦めたら?

3 :  ◆UnderDv67M :2007/02/05(月) 22:42:29 ID:jivf6RbV
この板に限り>>1には同意せざるを得ない

4 :呼ばれた気がした:2007/02/05(月) 22:43:23 ID:Zgark4Zd
誰も書き込みを行わない様であれば
私はここで電波を流させてもらいましょうかね

5 :詩人の死 1/2:2007/02/05(月) 22:45:07 ID:Zgark4Zd
ある所に 一人の詩人がいました
ペンは剣より強い という言葉が好きで
言葉で世界は平和にできると硬く信じていました
詩人は 詩で人を救いたいと考えていました

いつも詩を考えて 書き続けていました
幸せを書こうと 必死に悩み苦しむ日々が続きました
皮肉にも 悩みや苦しみに関する詩はとても上手に書けました
悩みや苦しみの中にいると よく書けるのです

人々は 詩人の幸せな詩に見向きもしませんでした
逆に 詩人の悩みや苦しみに関する詩を絶賛しました
詩人は 人々が喜ぶならと悩みや苦しみに関する詩を書く様になりました

詩人は書き続けました
悩みや苦しみに苛まれながら 不幸にもがき苦しみながら
人々は詩人の詩を褒め称えました 詩人に詩を求め続けました
詩人には まるで人々が自分の不幸を望んでいるかの様に見えました

詩人は不幸のどん底まで落ちていきました
人々はそれでも詩人の詩を求め続けました
やがて 詩人は人々を呪う様になりました

詩人は苦しみからの解放を求めました
詩人は人々の不幸と破滅を願いました
詩人は全ての終わりを望んでいました

6 :詩人の死 2/2:2007/02/05(月) 22:46:26 ID:Zgark4Zd
そして 詩人は一つの詩を書きました
その詩には 「死という名の詩」 という題名が付けられました

幸か不幸かは分かりませんが
その詩が世に出ることはありませんでした
その詩を書き終えた頃には 詩人はこの世にいなかったのです


http://sakuratan.ddo.jp/imgboard/img-box/img20070204003731.png

7 :最初の罪人 1/2:2007/02/05(月) 23:23:30 ID:Zgark4Zd
まだ法律というものがなかった時代の事です
世界には争いが溢れていました

自分を養う為に誰かから奪い取ったり
奪われない為に誰かを犠牲にしたり
奪われた恨みから誰かを陥れたり
恨まれない為に誰かの所為にしたり
集団になって誰かを追い詰めたり
沢山の不幸と悲しみがありました

ある人は言いました
「もう誰かと争うのは嫌だ
誰かを恨んだり 誰かを陥れるのは嫌だ
誰かを追い詰めたり 犠牲にしたりするのは嫌だ
こんな不自由な生き方は嫌だ もっと自由になりたい」

その人は争い奪う事をやめました
皆が その人から奪いました
皆が その人を陥れました
皆が その人を犠牲にしました
その人は 誰も恨みませんでした

その人は言いました
「私は自由だ!
全ての争いや憎しみから解放されたのだ!
もう不幸や悲しみに嘆く事もない
なのに なぜ体が動かないのだろう?」

どこからか声が聞こえてきます
「お前は罰を受けたんだよ」

8 :最初の罪人 2/2:2007/02/05(月) 23:24:25 ID:Zgark4Zd
声は音もないのに言葉が伝わってきます
その人は尋ねました

「なぜですか?
私は争う事をやめました
誰からも奪いません 誰も憎みません
何もしていない私が なぜ罰を受けるのですか?」

その人は声を出せませんでした 口が動かないのです

どこからか声が聞こえてきます
「その通り お前は何もしなかった
何もしなかった罪により お前は罰を受けたんだよ」

その人は姿を消しました
やがて 人々はその人の事を忘れました

長い時間が過ぎていきました
人々は強い人と弱い人に分けられました
強い人の中でも 更に強い人と弱い人に分けられました
そうやって選別されていく内に 一番強い人が現れました
一番強い人は弱い人を束ねる為に法律を作りました


今も沢山の人々が 法律を破って罰を受けています

http://sakuratan.ddo.jp/imgboard/img-box/img20070205231640.png

9 :カミサマの星 1/3:2007/02/05(月) 23:35:58 ID:Zgark4Zd
とても広い宇宙のどこかに
とても小さな星がありました
小さな星には 空があって 海があって 陸があって
太陽と月が巡り 昼と夜が繰り返されて
様々な動物が暮らしていました

小さな星は一つの規則を定めていました
「存在する為には 存在していなければならない」
この規則は小さな星の上に住む全ての動物に伝えられ
全ての動物がそれに従いました

小さな星の環境は常に変化し続けていました
動物達は環境に対応する事を求められました
規則を守れなかった動物は 存在できなくなりました
規則を守る為に 動物達は姿形や考え方を変えていきました
全ての動物が 規則を守る為に頑張っていました

動物達は存在しようとする内に 存在する事を望む様になりました
でも どんなに頑張っても望みは叶えられませんでした
どんなに頑張っても いつか存在は失われてしまうのです

ある時代に 動物達の中で賢い者が現れました
賢い者達は 小さな星の事情を学び 対応する術に長けていました
なので 他の動物達より良い状態で存在する事ができました
しかし 賢い者達はそれだけで満足していませんでした
もっと良い状態で存在し続ける方法を考え続けました
賢い者達は 自身の存在が失われてしまう事を恐れていました
賢い者達は ずっと存在できる方法について いつも考えていました

そうして考えた末に 賢い者達は小さな星の規則を破ってしまいました
「存在しないのに 存在しているもの」を生み出したのです
賢い者達は それをカミサマと名付けました

10 :カミサマの星 2/3:2007/02/05(月) 23:36:55 ID:Zgark4Zd
カミサマは賢い者達の為に 天国を作りました
天国は 存在を失っても存在できる場所として
賢い者達に与えられました

カミサマは賢い者達の為に 新しい規則を沢山作りました
新しい規則は より良く存在する為の手段として
賢い者達に与えられました

カミサマは全知全能です
全てを知っていて 全てを叶える事ができるのです
賢い者達はカミサマに祈り崇めました
カミサマの意思に従えば ずっと幸せに存在できるのです

賢い者達は沢山のカミサマを作りました
カミサマ達はそれぞれの天国と規則を作りました
賢い者達は各々が祈るカミサマを選びました

カミサマは賢い者達に規則を守る事を命じました
規則を守らない者は天国に連れて行かないと脅しました
賢い者達は各々が祈るカミサマに従いました

やがて カミサマは賢い者達を支配する様になりました

カミサマ達が作った規則は様々でした
中には 他のカミサマと食い違った規則もありました
一つのカミサマに従う賢い者達は カミサマの規則を守る為に
他のカミサマとその規則を排除しようとしました
自らが祈るカミサマこそ唯一のものだと固く信じていたのです

賢い者達の間で 争いが起きるようになりました

11 :カミサマの星 3/3:2007/02/05(月) 23:38:12 ID:Zgark4Zd
それは カミサマの為の聖なる戦いでした
多くの者達が傷付き 力尽きて倒れました
全く関係ない動物達も戦いに巻き込まれました
賢い者達は 自らが滅びる事を恐れませんでした
存在を失っても 規則を守れば天国で存在できるからです

聖なる戦いが終わった頃
小さな星の上には何も残っていませんでした
空も 海も 沢山の動物達も
みんな いなくなっていました




今 小さな星の上には
カミサマだけが暮らしているそうです


http://sakuratan.ddo.jp/imgboard/img-box/img20070205233201.png

12 :呼ばれた気がした:2007/02/05(月) 23:48:00 ID:Zgark4Zd
長文を失礼しました。
取り置きが無くなったので、今日はここまでです。
次回の投稿は未定でございます。

13 :名前はいらない:2007/02/07(水) 12:09:24 ID:eb4B+x7t
かってに鵜あたってろ

14 :オレアンタ 1/3:2007/02/10(土) 16:34:42 ID:5vng8Ja9
いつも観光客で賑わう古い街 石の陸橋の端で
一人の人形使いが即興芝居を演じていました
行き交う人々は足を止めて目を留めて やがては芝居に魅入っていました
見物する人の数は徐々に増え 石の陸橋の端から根本まで広がっていき
芝居が終わる頃には 拍手の渦が絶え間なく沸き起こります
人形使いは無言のまま会釈すると チップを集めて去っていきました

人形使いはアンタという名前で
いつもオレという名前の人形を使って芝居をしていました
アンタの住む古い街は 昔からの風習や信仰が根強く残っていて
それらは皆 人の作り上げた虚構である事をアンタはよく知っていました
文化 宗教 法律 役職 価値・・・全て虚構でした
アンタは虚構の蠢く街中で芝居を演じていました
その芝居もまた よく出来た虚構でした

アンタは街の虚構を胸いっぱいに吸い込んで 酷い吐気に襲われました
自らが演じる虚構に対して拍手を送る人々に 強い疎外感を覚えました
アンタは自分の口で話すことが出来なくなっていました
偽りだらけの芝居を演じ続けたので 自分の言葉が分からなくなったのです
自分の言葉で語れないので 人形のオレを介して腹話術で語っていました
自分の言葉で語りたかったので いつも自分の言葉を探していました

アンタは ただ頭を抱えて悩みました
何処を探しても 自分の言葉は見つかりませんでした
そんなアンタを見上げながら 人形のオレは言いました
「なあ アンタが悲しい顔すると オレ 悲しいんだぜ?」
それは オレを操ったアンタの一人芝居でした

15 :オレアンタ 2/3:2007/02/10(土) 16:35:56 ID:5vng8Ja9
古い街を歩く観光客は皆一様に地図やパンフレットを睨みながら
どの名所へ立ち寄ろうかと考えています
地元の人なら普段から見慣れている噴水は記念写真の場にピッタリで
軒下通りに続く河川の舟渡りも情緒あると評判でした
とても古い映画に出てきた階段は街の重要文化財となっていて誰も通れず
ゴミの一つでも捨てようものなら 何万もの罰金が科せられるのです
アンタには街の全てがくだらないものの様に思いました
どれもこれも 人が勝手に思い込んだ妄想に過ぎないのです
噴水はただの噴水 河川もただの河川 階段もただの階段
特別なものなど 何一つとして存在しないのです

アンタは何も信じていませんでした
クリスマスの夜にサンタクロースが来た事はありませんでしたし
ハロウィンの日にオバケがお菓子をねだる事もありませんでした
どんなに頑張っても不幸から逃れることは出来ませんでしたし
どんなに祈っても神様は愛する家族を助けてはくれませんでした
アンタは虚構に彩られる街の中にいて ハッキリと現実を見ていました

観光客は皆 心の飢えた人々でした
人の心は常に様々な欲求に縛り付けられて 欲求を満たそうと働きます
欲求が満たされないと心は飢餓感から苦しみ 渇望に苛まれるのです
心身の孤独から愛情に飢える人 日常の束縛から解放に飢える人
容姿の醜悪から秀麗に飢える人 理性の節制から堕落に飢える人
欲求の形は人それぞれでしたが 皆同じ様に飢餓感に悶え苦しんでいて
飢餓感への脱却を願っている内に いつの間にか古い街へ訪れていたのでした

アンタの即興芝居は そんな飢餓感に苦しむ人の様子を演じたものでした
人形のオレは芝居の中で 自身の身に降り掛かる様々な問題に苦しみながら
考え続けて 努力して やがては解決する方法を自分の中に見つけます
それはあくまでも芝居でしたが 見物客は我が身の様に深く感動しました
でも アンタは芝居を演じる度に飢餓感に苛まれていました
芝居の中の出来事は 全て偽りなのです

16 :オレアンタ 3/3:2007/02/10(土) 16:37:15 ID:5vng8Ja9
アンタは自分の言葉を探していました
自分の言葉を見つけられれば 心は満たされるはずなのです

虚構に彩られた街の中で 飢餓感への逃避を望む見物客に囲まれて
偽りの芝居を演じ続ける中で 自分の言葉が分からないまま
ただ時間だけが過ぎていきました
アンタはもう見つからないのだろうと諦めかけていました
そんなアンタを見上げながら 人形のオレは言いました
「なあ アンタが悲しい顔すると オレ 悲しいんだぜ?」
それは オレを操ったアンタの一人芝居でした
夜も更けて 石の陸橋には誰一人として歩いていません
月明かりに映える人形のオレは 操り糸も薄く透けていて
まるで自分の意思を持って動いている様に見えました
「なあ アンタが悲しい顔すると オレ 悲しいんだぜ?」
人形のオレは語ります アンタの一人芝居は続いていました
「なあ ウソばかりな世の中だけど 感じた気持ちは本物なんだぜ?
 オレ 偽りの芝居を演じてるけど 見た人の感動は本物なんだ
 オレ アンタの演じる偽りだけど アンタの中では本物なんだよ
 オレ アンタなんだ」
一人芝居を演じる手の動きが止まりました アンタの肩は震えていました
今まで気付かなかった言葉が 自然と口から零れてきたのです
涙目にぼやける視界の中 オレは言いました
「自分の言葉 見つかっただろ?」
「うん ありがとう」
アンタはオレに応えました


今も観光客で賑わう古い街 石の陸橋の端で
アンタは人形のオレと一緒に即興芝居を演じています
それは芝居でしたが アンタの中の真実でした

17 :呼ばれた気がした:2007/02/10(土) 16:39:22 ID:5vng8Ja9
電波な話を作成するのも難しいものですね
次回の予定は未定でございます。

18 :Mana魔名:2007/02/13(火) 20:24:31 ID:uufwJU7v
カメラに映る己の所業に、一挙手一投足自惚れている自意識過剰
オン・ザ・ロックを頂戴な 今夜もアルコールの夢を見て沈む
アヘンを啜る蝶は紫に光り、ソドムの街で生きた心地を感じ合おう
メランコリアの歌謡曲に乗せて贈ろう、絶望的な無言喜劇を
君の好きなように愉しめばいい 今夜もタバコの欲を吸い沈む
感電した脳は、更なる刺激を求めて抑鬱気分 定期的な発作に悩む
電波が飛び散る二枚舌は、明日も逃げ腰及び腰 箱庭への逃避行

19 :白い夜の火 1/3:2007/02/15(木) 18:55:30 ID:JtA8cDao
遠い昔 まだ人が存在していた時代の話です
遥か北の果て 氷が大地を覆う土地にセドナという美しい女神様がおりました
セドナはとても優しくて いつも弱い者達の味方でした
最も弱い者から順に安らぎを与え 天国へと導いたのです

遥か北の果てに住む人々は 厳しい寒さの中で僅かに得られる食料に喜び
どんな苦しみに遭っても 生きる事への素晴しさを讃えていました
そんな人々にはセドナの優しさが理解できませんでした
安らぎの中で天国へ導かれる事は 命の営みを終える事を意味していました
生きる事への素晴しさが失われる事は人々にとって最も悲しい事だったので
人々はセドナを恐れて 生きる為の強さを求めました

人々は健気に努力し続けました
寒さは残酷で 人々の努力を嘲笑うかの様に立ちはだかっていました
どんなに頑張っても命は衰え やがてセドナは迎えに来ます
命の終わりに立ち会った人は嘆き悲しみました
そして 生き永らえる事を切実に願い続けました

人々は生きる事への願いから やがてセドナを恨む様になりました
セドナを殺す事ができれば 永久の平穏と繁栄が望めるのです
人々の中から多くの勇敢な戦士が現れ セドナに戦いを挑みました
しかし 氷を支配するセドナの力には誰も勝てませんでした
優しいセドナは 自らを殺そうとした戦士達も天国へと導きました
残された者達は嘆き悲しみ 再びセドナへの恨みは根強くなりました

恨みは 何よりも強い命の力です
恨みを抱く事で 人は心に残酷さと狡猾さを得る事ができるのです
それはとても悲しい強さでしたが 誰も悲しいとは思いませんでした
失われた者達を想う悲しみと 延命への渇望が強過ぎて
本当に大切なものが見えなくなってしまったのです

20 :白い夜の火 2/3:2007/02/15(木) 18:57:30 ID:JtA8cDao
人々の恨みは 一つの火種となって世に放たれました
それは真っ暗な夜さえも真っ白に変わるほど 光り輝く火種でした
「白い夜の火」と名付けられた火種は 空高く揚がっていきました

大地を覆う氷は溶け出し 緑豊かな土壌へと変わりました
厳しい寒さは消え去って 心地良い温もりに変わりました
氷を支配していたセドナは力を失い やがて力尽きました
人々は大いに喜びました 全ての恐れが克服されたのです

豊かな土地に暮らす人々を苛むものは何もありません
厳しい寒さに震える事も 僅かな食料を分け合う必要もありません
心地良い温もりに包まれながら 豊富にある食料を好きなだけ得られます
弱い者も強い者と同じ様に ただ幸せに生きる事ができます
それは素晴しい事でした ついに人々の切実な願いは叶えられたのです

絶える事の無い繁栄の日々 人の数は増え続けました
食料を捜し歩き 寒さに耐え凌ぐ準備をする必要もないので
人々は何もやる事が無く 暇を持て余す様になりました
余り過ぎた時間を費やす為に 様々な娯楽が生まれました
楽しい事が増えて 人々はより幸せに暮らせる様になりました

人々は当たり前の様に生きる事ができたので
苦しみを乗り越える事でしか得られない 生きる喜びを忘れてしまいました
生きる喜びを忘れた人々は 沢山の娯楽でそれを埋め合わせました

胸が高鳴る冒険活劇を見て 逆境に立ち向かう勇気の素晴しさを思い描き
残酷な悲劇を見て涙を流す事で 命の尊さと生きる事への願いを思い描き
叙情的な愛の賛美歌を聞いて 助け合う気持ちを思い描きました

娯楽は全て人々の作り上げた偽りでしたが 人々は本物の様に思い込みました
いつ頃からか 人々は自らが作り上げた偽りの中でしか生きられなくなっていました
娯楽は人々の心を支配していたのです

21 :白い夜の火 3/3:2007/02/15(木) 18:58:46 ID:JtA8cDao
娯楽に支配された人々の心は 娯楽を求め続けました
その勢いは凄まじく より良い娯楽を得る為に人々は猛進しました
いつしか人々は 娯楽の為に他人を傷付ける事を厭わなくなりました
傷付けられた人の心には恨みが宿り その恨みは再び火種を灯しました

「白い夜の火」は 再び空高く揚がっていきました

緑豊かな土壌は燃え盛り 干乾びた荒地へと変わりました
温もりは温度を増し続けて 灼熱の日差しに変わりました
心を支配していた娯楽は意味を失い やがて現実が姿を現しました
人々は嘆き悲しみました 全ての偽りが消え去ったのです

偽りの中でしか生きられなくなった人々には 何も出来ません
強い日差しと渇きに悶えながら ただ命が尽きるのを待つだけでした
セドナはもういないので 天国へ導かれる事も無いでしょう

「白い夜の火」は 今も燃え続けています

22 :呼ばれた気がした:2007/02/15(木) 19:03:11 ID:JtA8cDao
プロキシ制限に引っ掛かり、現在ネットカフェにて書き込み中

>>18
思わず受信しそうになるほど勢いのある電波ですね
文章からイメージが連続的に浮かび上がってきますよ


23 :全てになれる生き物 1/3:2007/02/21(水) 20:47:53 ID:cW6zGIET
私達が生まれる前の時代の話です
この世の中には混沌がありました

空と海と大地がゴチャゴチャと掻き混ざっていて
上も下も境が無く 全ての物体が乱雑に動き回っていました
動く物体同士が衝突したり 吸収したり 分離したりして
事情や現象の創造と破壊が繰り返され続けました
そんな時代にも生き物は存在していました
ただ 全てがゴチャゴチャと混ざっていたので形になることができず
いつも ふにゃふにゃとした状態でした
でも この生物は全てを持っていたので 何にでもなることができました

動き回る物体に均衡が働き 空と海と大地の境界線ができた頃
生き物達は自らの望む場所に移動しました
空を飛びたいと願った生物は 翼を生やして鳥になりました
海を泳ぎたいと願った生物は 鱗を生やして魚になりました
大地を駆けたいと願った生物は 足を生やして獣になりました
末永く在りたいと願った生物は 根を生やして木になりました
各々が望む場所に適応するように 姿形を変化させました

生き物の中には 全ての場所に暮らしたいと願う者もいました
彼らは翼を生やし 鱗を生やし 足を生やし 根を生やしました
しかし どの場所にも暮らせませんでした
どの場所にも暮らせなかったので 翼も鱗も足も根も失いました
仕方がないので 他の生物と一緒になる事で同じ様に暮らす事を夢に思いました
何者にもなれなかった者達は 自らを心と名乗りました

24 :全てになれる生き物 2/3:2007/02/21(水) 20:49:28 ID:cW6zGIET
混沌が静まり 太陽と月が空を巡る頃には
生き物達は各々が暮らす場所で争いを繰り返していました
最初にあった混沌が忘れられず 強さを競い合っていました

生き物の中でも特に弱い存在だった ある種の生き物が
偶然 自らと同居している心の存在に気付きました
心は様々なものを求め 具体的な形に表して生き物に示しました
その生き物は心の求める形を作り上げ それを手にする事ができました

心が翼を求めれば 生き物は翼を作って鳥の様に飛びました
心が鱗を求めれば 生き物は鱗を作って魚の様に泳ぎました
心が駆ける事を求めれば 生き物は車を作って大地を駆けました
心が末永く在る事を求めれば 生き物は家を作って暮らしました
心と共に生きる事で その生き物もより良く生きる事ができたのです

どんな生き物にも 幸せと不幸があります
空に暮らす鳥は鳥なりの幸せと不幸がありました
海に暮らす魚は魚なりの幸せと不幸がありました
大地を駆ける獣は獣なりの幸せと不幸がありました
末永く暮らす木は木なりの幸せと不幸がありました

心と共に生きている生き物は 心が求める沢山のものを作っていたので
それに関与する幸せと不幸が沢山ありました
心は不幸を拒んで 幸せだけを求めていたので
その生き物は更に多くのものを作る事になりました
作るものが増える度に幸せも増えましたが 不幸も増えました
その生き物は心が求める声に苛まれながら ずっと作り続けました
そして 作るのに疲れた生き物は心と喧嘩しました
心に勝った生き物は 作るのをやめて獣になり
心に負けた生き物は 心の思うままに動く道具となりました

25 :全てになれる生き物 3/3:2007/02/21(水) 20:50:27 ID:cW6zGIET
ずっと共に生きていた者同士が仲違いして
片方を蹂躙しながら生きるようになっても思う様にはいきません
心の求める声を聴かなくなった獣は 何も考えられず
生き物を道具として扱い始めた心は 何も作れません
どちらか一方に偏ってしまうと満足に暮らせないのです
生き物と心は お互いが二つで一つなのだと知りました

生き物と心は仲直りしました
お互いを尊重し協調する事で 一つになることができるのです
沢山の不幸がありましたが 協力して乗り越えました
沢山の幸せを共に分かち合い 更に協力を深めました
生き物と心は同じ存在として生きていました

やがて 全てを考え 全てを作り上げた後に
生き物と心は重なって 全てになれる生き物になりました
全てになれるという事は とても素晴しい事でした
あらゆる幸せを手に入れ あらゆる不幸を克服できたのです

でも 全てになれる生き物は滅びてしまいました
滅びてしまった原因は 誰にもわかりません


それから 長い歳月が過ぎて
同じ様に心の存在に気付いた生き物が現れました
彼らは自らを人と名乗り 今も存在しています

26 :呼ばれた気がした:2007/02/21(水) 20:53:52 ID:cW6zGIET
お話を考えるのは難しく 楽しい作業ですね
それが良い出来か否かを別にしても 書く事は楽しいです
次回の予定は未定でございます。

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